保育園だからこそ

保育園は仕事や病気、妊娠出産などでお子さんを見ることが出来ない人に代わってお子さんの育ちを支える場所です。

だからといって、ただ一日子ども達が過ごすだけの場所ではありません。子ども達がこれから先の人生を生きるために必要なたくさんの力を育てる場所です。

子ども達がこれから先の人生を生きるために必要な力には色々な種類があります。小学校であれば読み書きや計算、基本的な生活習慣に加えて、子ども同士での人間関係づくりなども大切な力です。小学校の高学年から中学校ぐらいには徐々に論理的思考力や抽象的な思考をする力も大切になってきます。高校生やその後であれば論理的思考力を基礎にして他人を巻き込んで何かを成し遂げる力や、意見の違う人と「うまくやる」力なども大切になってくるでしょう。

保育園で培うのは、将来育つ力を「先取りする」ものではありません。保育園で生活する年齢の子ども達にしか出来ない、その年齢の子ども達が一番「伸びる」力を伸ばすことが大切です。生まれて間もない子ども達は自分の「不快」を「快」に変えてもらうことで「自分は周りの人たちから大切にされているんだ」という気持ちを感じることが一番大切です。

「自分は自分」「あの人は自分とは違う」など、「自我」が芽生えてきた子ども達には、その大切な芽生えを壊さないようにしながらも、自分と違う他人を「一緒に暮らす大切な相手」とわかるように心を育てることが大切です。

友達同士で遊ぶことが楽しくなってくる幼児期には、子ども同士のいざこざや上下関係などを心と体で体験し、人と関わることが楽しいことだけでなく辛いときもあるということ、人と楽しく関わるためにどうすればよいかを学ぶこと、一緒に何かをやり遂げることは気持ちがいいと知ることなど、たくさんのことを経験します。

もちろん基本的な生活習慣を身につけることも大切です。ひらがやな数字の理解なども大切ですが、それ以外にもたくさんの大切なことを学ぶのもとても大切です。

保育園は現代の家庭と違って同年代の子ども達がたくさん生活する場所です。たくさんの子ども達と複数の大人たちが一緒に生活する中で、子ども達は多くを学びます。子ども達は五感全てを使って「体験」することでしか学びは深まりません。たくさんの経験が子どもたちの中に「将来にわたって価値を持つ貴重な力」を育てていくのです。

体験は一度だけすればいいというものではなく、物によっては何度も何度も繰り返したり、一度だけで済んだりするものもあります。子ども一人ひとり違っているので、他人と比べるものでもありません。保育園はそんな場所なのです。

今回は「心」にフォーカスを当ててみました。いずれは「体」についても何かしらまとめてみたいと思います。

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