2022年2月28日の素話(オオカミ少年)

目次

イソップから選んでみました。

昔話の中には最後が救いのないものもたくさんあります。めでたしめでたしで終わる事もあれば、悲惨な最後になるものもあります。どちらもその過程が面白いものなので、今日はわかりやすく最後が残念になるオオカミ少年を選んでみました。

オオカミ少年

昔々、村の全員が羊を飼って生活していた村があった。羊に草を食べさせるために、野原に羊を離すのだが、そんなときに狼が現れると、羊を食べられてしまうのだった。

だから、村のみんなは狼が出てくると一斉に羊たちを守るようにしていたんだ。

ある日、一人の男の子が思いついたんだ。

「そうだ、みんなを驚かせてみよう」
そこで、男の子はおふざけのつもりで「狼だ-!狼が出たぞ-!」と大声で叫んだんだ。

すると村のみんなが大慌てで羊たちを建物の中に隠したんだ。

みんなが大慌てをする姿がおかしくておかしくて、その男の子は一人でニンマリ笑っていたんだ。

しばらく経ってまたその男の子はみんなを驚かせてみたくなったんだ。
今度はみんなが寝静まった夜に驚かせたらどうなるだろうと思って、夜中まで待ったんだ。
そして、真夜中に「狼だ-!狼がきたぞー!」と村中に聞こえるように叫んだんだ。

すると、村中の人たちが寝ぼけたまま大慌てで家から出てきたんだ。
その様子を見て、またまた男の子は一人でニンマリ笑っていたんだ。

ところが、村の人達も何度も騙されていたので、その男の子が嘘を付く子だと思うようになったんだ。

しばらく経ったある日のこと、その男の子が羊に草を食べさせていると、山の向こうから本当に狼の群れがやってきたんだ。
男の子は必死になって、「狼だ-!狼がきたぞー!」と大声で叫んだんだけど、他の人達は誰一人信じてくれなかったんだ。
やがて狼はその男の子の羊を全部食べてしまって、その男の子のことも食べてしまったんだ。
ところが、何度も嘘をついていたので、その男の子が食べられても、誰一人悲しいと思わなかったんだって。

 

もう一言

有名なお話ですので、色々な結末があると思います。個人的には結局誰も助けてくれなくて、最後には狼に食べられるというのが一番わかり易いかと思います。

教育的な視点を入れることも出来るのですが、話を聞く子どもたちの年齢にあわせて、ファンタジー要素を強めるか、規範要素を強めるかは工夫のしどころかなぁと思います。

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