2024年11月11日の素話(のっぺらぼう・鬼を一口)
目次
いつもの素話は保育室に子どもたちが集まって、静かな環境でしています。お話に集中できることがねらいですが、今回はちょっと違った雰囲気にしてみました。
たんぽぽグループ(年中)の子どもたちに「たんぽぽさーん、お話するよー、靴を履いて出ておいで~」と声を掛けると「何?!何?!どこいくん!?」とみんなキラキラした表情で靴を履き始めます。この子どもたちがワクワクしている表情が大好きなんです。
何も言わずに園庭をプラプラ歩き始めると、自分勝手に遊具で遊び始める子、私の後ろを素直についてくる子、遊んでいる子に「今は遊ばんよ!」と注意する子など様々でそれも頼もしくも可愛く感じます。そのまま何も言わずにアスレチックの上に上がり「みんな!おいで~」と声を掛けると段々と集まってくれました。すぐに集まれない子もいましたが、お話が始まると段々と集まってきます。
たんぽぽグループ(のっぺらぼう)
のっぺらぼうの顔のイメージが出来たらいいなと思って話を始めました。ただ、今回は環境とお話があまりマッチしていなかったのであまりうまくいきませんでした。
途中で一人の子どもがアスレチックに大きなメスのカマキリがいることに気づき、そこからは見事にグダグダになってしまいました。何人かの子どもたちは最後までお話を聞いてくれたのですが、全て思い通りにうまくいくわけではないので仕方のないことと諦めます。次はどうしようかな。
いつもなら園庭から保育室に帰りたがらない子も多いですが、今回は「すみれさん(年長)の子どもたちを呼びに行ってくれる?」と声をかけて、自分たちから保育室に戻りたくなるように仕掛けました。特別な時間を楽しめたからでしょうか、大半の子どもたちが素直に部屋に戻ってくれました。
すみれグループ(鬼を一口アレンジ)
たんぽぽグループさんから事情を聞いたすみれグループ(年長)の子どもたちは我先にと靴を履いて外に出ようとします。悪戯心がムクムクしてきたので、「え?外に行くなんて言ってないよ?」と声を掛けるとキョトンとした顔で止まる子どもたち。「うそ!うそ!外でお話するよ!」と聞いた子どもたちは安心して「どこでやるん!?」とワクワクしてくれています。
冒険の森につれていき、子どもたちを森の木や子ども砦など思い思いの場所に座らせます。木漏れ日の中で山姥が子どもを食べようとする、少しだけ怖い話をすると始めはふざけていた子どもも段々と話に集中し始めました。
「予想通りの仕掛けづくり」と「予想外の子どもの姿」を楽しむ
私は大人になってから特に「キッチリ」「カッチリ」が好きになってきて、全て予想・予定通りに進んでいるときにはある種快感を覚えるようになりました。日々あれこれやることがあると、予定通りに進んでくれたほうが助かるというところです。
子どもたちにとっては「予想外」というのはとても楽しいものです。思ったとおりに進まない悔しさもあるでしょうが、「次はどうなるんだろう!」を考えられる安心感があれば子どもたちは純粋にその状況を楽しめるのです。
日頃から大人が子どもたちの安心安全基地になることができていれば、たまに突拍子もない事を大人がし始めると子どもたちにはたまらなく楽しいのかもしれません。大人ももちろんたまに羽目を外すと楽しいですしね。
今回冒険の森でお話をしたことはとても良い発見だったように思います。自然を五感で感じて、イメージを膨らませてファンタジーの世界を楽しむ事ができたように思います。以前話をした「どんぐりぼうやと落ち葉のぼうけん」などもどんぐりの木の下で話したら、どこかでどんぐりぼうやを見つけてくれたかもしれません。面白そうだなと感じたら「それやってみよう!」と大人がチャレンジしてみることは大切ですね。
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