2013年5月20日 第37号 「今日はテレビもゲームもお休み!」
主任保育士 山村美穂子
生まれた時から映像、ハイテク機械に囲まれて大変便利なものがあって当たり前になってきた今、子どもたちにとっては大切なものが失われていろいろな問題が起こっています。
ある調査によると乳児期から一人で1回2時間以上長時間テレビを見ていた子やビデオを巻き戻して何回も見ていた幼児は心と体のバランスを崩しているという結果が出ているそうです。どんなにいいものでも過剰に見せることは決していいことではありません。
人間よりも機械に多く接し音と光と映像の過剰刺激をいっぱい受けた幼児は集団場面で人と人のコミュニケーションに大切な感情や言葉を受け取る”受信”と、感情や言葉を発する”発信”が乏しくなっているそうです。
保育園ではテレビを置いていません。十数年前まではあったのですが機械音や映像が子どもたちに及ぼす弊害を考え、子どもたちの為にという園の方針であえて処分しました。正直なところ職員は戸惑いましたが「ただ子どもたちが喜ぶから…」とテレビやビデオに頼っていたことを反省しました。
今の子ども達に必要なものは生の人間関係の量なのです。毎日の生活の中での会話や触れ合いやスキンシップ。友だちと一緒に走ったり、室内で絵本を見たり、お話を聴いたり、ままごとやつみき…時にはケンカをしたり。一見ぐちゃぐちゃに見える賑やかないろいろな関わりの中で子どもたちは育っています。そしてその話を聞いてあげるのが私たち大人…お父さん、お母さんです。楽しかったことや不思議だったこと、悲しかったことや辛かったことなどお子さんのお話をしっかり聞いて受け止めて共感してあげてください。
忙しい毎日の生活の中で『子どもが喜ぶから…静かだから…』とついテレビやゲーム漬けにしていませんか?さあ、今日はテレビもゲームもお休みしてお子さんとお話をしてみてください。お膝に抱っこして絵本を読んであげてみてください。かるたやトランプなどのゲームをするのもいいでしょう!一家で楽しいひとときを過ごされてはいかがでしょうか?
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