2006年5月2日 第23号 早寝、早起き、朝ご飯

2019年5月27日

上のこの標語は、今年度から文部科学省が小学校に向けて働きかけを始めたものです。

丁度、山陽小野田市は春から「生活改善・学力向上プロジェクト」で学力と生活の関係を考え始めていて、8月に調査結果が出ました。これは9月15日の「広報・さんようおのだ」に掲載されたので、ご記憶の方もあるかと思います。

朝ご飯を食べること、寝る時刻が遅くならないこと、テレビを見る時間が長くならないこと、がそれぞれに学校の成績のみならず知能指数の高さともくっきり見合っているという結果には、改めて子どもにとっての「生活」の大切さを痛感します。

もちろん、子どもにとって大切なのが学力だけということではありませんが、生き生きした学校生活を送る上で、きちんと課業をこなせることはとても大切なことです。

保護者の皆様にとって、保育園でのお子さんの成長への想いは、やはり安心して小学校に送り出したいことでしょうし、保育園のわれわれも、その想いに応えて、一人一人が自信を持った、個性的でひけをとらない小学生になってほしいと思っています。

先日の生活アンケートには半数近くお答えいただきありがとうございました。朝食をとる家庭が減っているといわれる中で、アンケートではほとんどのご家庭で朝食をとられているのが分かり保護者の皆様の意識の高さが覗えました。

昔から小学校以前の幼児の生活は、俗に「食う寝る遊ぶ」だと言われてきました。確かに核心をいい当てている言葉だと思います。その中でも特に、食べることと寝ることは生き物としての根に当るところでしょう。日々のサイクルがしっかりした栄養と睡眠のリズムで支えられていれば、困るくらいに遊ぶ元気が出てくるのが幼児です。そして「食う寝る遊ぶ」がしっかりできていれば、必ず小学校の「学ぶ」に対応した体力、気力、知力も培われているはずなのです。

山陽小野田市の「早寝、早起き、朝ご飯」の取り組みを紹介した朝日新聞は「昔から言われてきたことが今また強調されるようになった理由は?」と問いかけていました(9月24日)。

一口で言えば大人に快適な環境の中には、子どもには決して良くないところがあるのだということに尽きると思われます。テレビやビデオの楽しみが宵っ張りサイクルをもたらしますし、食の豊かさ、手に入りやすさが、朝昼晩お腹が空いてご飯を美味しく感じるサイクルを壊します。

また、大人と一緒に夜、遅くまで起きていることで、朝起きられず、したがって食欲もわかず、気持ち良い1日のスタートが切れなくなってしまいます。

成長した後の大人にとって快適な生活に、そのまま子どもを引きこむのではなく、子どもにとって今、何が大切なのか?というフィルターで生活全体を、できるところから見直していくことが大切な時代です。

保育園では食事とお昼寝を、一人一人が無理なくとれるように考えていますが、子どもの生活リズムの源は、なんといっても家庭です。山陽小野田市の調査では、小学生が対象ですが、夜9時までに就寝、朝ご飯は必ずとり、テレビは1時間までが望ましい線として、出されていました。

子どものころの一見何でもない生活習慣がその子の一生の財産になるのかもしれません。

ご家庭でも今一度、子どもたちの生活リズムにご留意いただければと思います。

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