ワクワクこそが原動力

登園自粛、臨時休園と子どもたち、保護者の皆さんにとっても経験したことのない日々が続きました。5月25日から通常通りの保育が再開し、保育園は子どもたちの元気な声であふれています。保育園は子どもたちが健やかに楽しみながら生活できる場としてあり続けるために、感染予防に取り組みながら楽しい場としてあり続けたいと思います。

園庭や散歩から帰ってきたこどもたちは汗びっしょりです。「暑かった~」「いっぱい走った!」とキラキラした表情で話してくれます。

また、毎日新しい花や虫を発見しています。初めて見る虫を見つけると「この虫は触っても大丈夫なんだろうか」「どんなふうに歩いているんだろうか」「羽がついているから飛ぶんだろうか」と興味津々です。

蜂やムカデなど遠慮したい虫たちともちょくちょく出遭います。少し大きな子どもは「触っても大丈夫だろうか?」とお友達や先生に聞いてみます。「この虫は触っちゃだめよ」と教えてもらえれば「(触りたいけど)ちょっと我慢しなきゃ」と思えるようになります。

また、つきぐみ・ほしぐみの子どもたちの中には園庭で見た虫を図鑑で調べる子どもも出てきます。似ている虫を探して一日中図鑑を眺めることもあるかもしれませんし、そのうちに図鑑の中の虫を園庭で探し始めることもあります。

子どもたちが保育園で生活する中で育まれているのは、「知的好奇心」と言われるもので、知的好奇心は大きくなったときの「意欲」や「積極性」を支えるとても大切な能力です。「なんだろう?」「なぜだろう?」という知的好奇心と「大丈夫かな?」や「出来るかな?」という不安に打ち勝つ勇気が合わさると、積極的に物事に取り組む行動力や、諦めずに集中して取り組む力に繋がります。

もちろん、やってみても初めはうまくいかないことのほうが多いです。うまくいかなかったとしても、自分から取り組んだことであれば「どうすればうまくいくんだろうか」と考えることが出来るようになります。人から「やらされている」間はこの気持ちになれません。

自分でやりたいことを見つけて、自分が満足できるまで取り組むことができれば、子どもはスッキリとした表情で次の活動に移ることが出来ます。そのためには側であたたかく見守ってくれる大人の存在が重要です。

「意欲」や「積極性」の基礎となる力を小学校就学前にしっかりと育てるためにも、子どもたちの興味や関心に目を配って、「ちょっと頑張ったらできそうなこと」や「やってみたいと思える仕掛け」をたくさん取り入れていきたいと思います。