2001年3月15日 第5号 1年間をふりかえって -人生の基礎体力を作る-

2019年5月27日

3月を迎えると陽気も日ごとに春めいて、保育園では戸外遊びが目に見えて増えてきました。

子どもたちは進級・入学の春を元気に迎えようとしています。わたしたち職員も新年度を前に1年間の保育のふりかえりとまとめに入っています。

昨年4月からの1年間は20世紀から21世紀へという大きな変わり目でしたが、保育園でも「きげんのいい子どもに」という保育目標を大切に、色々なことに積極的に取り組んだ1年間でした。

遊びがいのある園庭づくりをめざして「冒険の森」やロープウェイ、登り棒を据えつけたり、室内遊びと食事が共に楽しく落ち着いたものになるように「ランチルーム」方式を取り入れました。1人1人の子どもの姿が見えるように制服をやめて自由服に切り替えました。

園庭の真中に立った大きなケヤキの木や登り棒を見て「運動会ができるの?」と心配の声があがることもありましたが、例年以上になごやかな運動会ができわたしたちもほっとしたものでした。

一昨年から始まった異年齢合同クラス(つき組・ほし組)の中では子ども同士の多様なかかわりあいがみられます。今年度から3歳以上のクラスで「クッキング保育」を始め、子どもたちがおやつ作りに取り組んで手作業の楽しさを経験していますが、そこでも、異年齢間のほほえましい「頼り、頼られ」の情景が見られました。

今、家庭や社会は一昔前に比べると大きく変化し、子どもの世界もいじめ、不登校、学級崩壊、児童虐待、ひきこもりなどさまざまな問題が起こってきています。子どものために保育園では何ができるのか、真剣に見つめなおしていく時期に来ていると痛感しています。

「三つ子の魂百まで」とは古いことわざですが、学校前の幼児期は、長い人生の土台となる大切なところです。そして乳幼児期に育てなければ取り返しのつかない大切な課題があると考えています。

「どのクラスの子どもも担任の先生に対して安心と信頼を持てるように」、
「子どもそれぞれが個性と成長に合わせて好きな遊びに落ち着いて打ち込めるように」、
「とくに年長のすみれ組さんでは、友だちとかかわる力、人の話を聴く力が育つように」、
いいかえればどの子も「きげんのいい子ども」であるように、職員会議や研修会を重ねながら1年間を経てきました。

こうした取り組みが、ご家庭の愛情や努力とあいまって、卒園するすみれ組さん一人一人の中に、少年期、青年期をたくましく泳ぎきっていく基礎体力を作ってくれることを心から祈っています。また、4月から入園、進級する子どもたちが新しいクラスの中で、きげんよく楽しい日々を通じてさらなる成長をとげていくように一層の努力をしていきたいと思っています。

今年度は園便りを通して折に触れ園の考えをお伝えしてきました。

なかには分かりにくかったり疑問をもたれた点もあったかと思いますが、この1年、私どもを信頼し支えてくださった保護者の皆様に心より感謝し御礼申し上げます。

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