2003年11月28日 第14号 「はっぴょう会」を迎えて

2019年2月18日

11月も残すところ数日となり、今年もまた、保護者の皆様に「はっぴょう会」のご案内を差し上げる時期となりました。

ご家族で心待ちにされておられるところも多いのではないかと思います。

例年の「はっぴょう会」では、簡単に見栄えのする衣裳ができるということで、担任がカラーポリ袋を利用して衣装を作ってきました。ですが、今年は、職員間で色々話し合った末、カラーポリによる衣装をやめ、いつも通りの服装での歌や遊戯を見ていただくことになりました。

子どもたちがカラフルなカラーポリ衣裳で演技するさまは、おとなの目からすると一見可愛いものですが、決して質の高い演出とはいえず、むしろひとりひとり違った個性を持つ子どもの姿、かたちが見失われてしまうのではないかと考えたからです。

パフォーマンスとしては地味かもしれませんが、無理に飾らなくとも輝いている素のままの子どもたちの舞台での姿をしっかり見ていただければと思います。

一年中でも一番爽やかな、気候の良いこの季節は、子どもたちは外遊びや室内遊びに、意欲的に集中して取り組み、日々に目を見張るような成長を見せる時期でもあります。

大人からしっかり見守られている安心感に支えられながら、しかし強制されない、自立的な遊びのなかでこそ初めて、チャレンジする力、やりとげる力、耐える力、考える力等々、が育つと考えます。

「はっぴょう会」の『練習』のためにその最も大事な『遊び』の時間がとぎれたり、大幅に削られたりしないために、年々練習時間を減らしてきました。運動会を「さわやかプレイデー」と名づけて親子で楽しめる練習の少ない形にしたのもそのためでした。無理のない練習でできる、子どもたちも楽しめるプログラムを心がけてきたつもりですが、今年はその延長線ですみれグループの表現(劇)も外すことにしました。

難しい曲を見事に合奏したり、長いせりふをきちんと暗記して演技してみせたりという「はっぴょう会」ではありませんが、園の子どもたちの、内側から輝くような「きげんのいい、生き生きした姿」は何物にもかえがたいのではないかと自負しています。

時折、園に来られて音楽会や人形劇をしてくださる方々が一様に「この園の子どもたちには、ほかではなかなか見られない、子どもらしい素直な応答と自然な集中力がありますね。」ととても褒めてくれます。

また、卒園された子どもの保護者の方から、この園では小学校で困らないためにいわゆる勉強をしたり、楽器を習うということが少なかったので、入学してから大丈夫かと心配したけれど、かえってとても新鮮に感じられるみたいで、意欲的に学校生活に取り組んでいます、との嬉しい声も、聞こえてきています。目先、花が咲いているように見えなくても、一番大事な生きる根の部分を育てているのだと考えていただきながら、保護者の皆様と共に、今年の「はっぴょう会」を迎えたいと思います。

最後になりましたが、先日の給食参観にはお忙しい中、たくさんの保護者の皆様に参加していただき、ありがとうございました。来年はばら、ゆり、もも組の保護者の皆様にも子どもたちと一緒に給食を食べていただけるやり方を考えていこうと思っています。

つき組、ほし組の保護者の皆様からはアンケートを通して沢山のご感想、御意見をいただきました。「子どもの食事」は園生活の中でも大切な要素だと考えていますので、次の園便りで「バイキング給食」についての園としての方針や考えもお話ししていくつもりです。

子どもたちのより良い育ちのために、今後ともご質問や御意見があれば遠慮なくお寄せ下さい。

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