2001年9月4日 第7号 健康・安全のために

2019年5月27日

今年の夏は、梅雨明け直後から酷い暑さがやってきて、保育園ではプール遊びが大賑わいの毎日でした。例年この時期の保育は、何よりも健康の保持を第一に、食事とお昼寝に気をつけながら、清潔を心がけるようにしています。

それでも疲れやすい時期で、クラスによっては夏風邪っぽい発熱が多くなったり、また頭ジラミが流行してあわてたりもしました。全国ではO-157の感染もいくつか報じられ、調理室は例年のことながら緊張気味の夏でした。

しかし季節的なことに限らず、乳幼児期というのは色々な病気や怪我をしやすい時期です。保育園としてはその場合の対応の基本線をしっかりとさせておくことは、なにより大切な課題だと考えています。

今回はお子さんの病気やけがについて、園としての考え方と対応を保護者の皆さんに率直にお伝えして見ようと思います。

<病気について>
はじめ元気だったお子さんが保育園で体調を崩した時は、安静と看護のもとに、保護者に連絡をとり出来るだけ早めのお迎えをお願いしています。

しかし私達職員がかなり悩むのは、病気で体調を崩し加減のお子さんが登園してくる場合です。

「ちょっと熱があるが、大したことはないようなので…」とか
「おなかが痛いようだが、じきにおさまるでしょう」といった感じで来られるようなときです。

お子さんの様子を微妙なところまで感じ取っているのは、誰よりもまず保護者の皆さんですから、登園しても大事無いと思われてのことでしょうし、その判断は大体のところはそう的外れではないだろうと思います。

しかし、医師や看護婦のいない保育園としては、体調の良くない子どもをどの程度まで保育のサイクルに入れてよいのか、またはどのくらいの安静、休養がいるのか、とても不安を持ちながらの保育になってきます。

ですから、体調が良くないときは、まず医師の診察を受け、「保育園に登園しても差し支えないかどうか」、「登園して一日を過ごす場合、どんな点にきをつけたらいいのか」を診断してもらってきてください。

また、病気が感染力のあるものだと、病後も感染予防という配慮出てきます。「熱が下がって、咳は続いているが、もう元気になったので、登園させたいのですが…」ということがよくあります。このあたりも、医師の判断を仰いでおいていただきたいのです。

数年前、冬のインフルエンザで、当時の3歳児クラスがクラス閉鎖に至ったことがありました。インフルエンザかどうかの判断は難しいこともあって、「この程度なら大したことはないだろう」、あるいは「もう大体治ったようだから」と登園し、園の方もそのままお受けしていたことが大流行につながってしまう結果になりました。

こんな程度で仕事を休むわけに行かないといった大人の方の状況や都合もあるでしょうし、お子さんの方も、まだ元気だから、あるいはもう元気になったから園に行きたいということもあるでしょう。

それでもなお予防第一の姿勢を取りたいというのが率直な思いです。集団保育に責任を持つ園の立場としては、保育園を感染の不安のない安全な場所にしておくことがなにより大切なことだと思うからです。

お子さんが病気になったとき、早めにお医者さんの診察を受け感染のおそれがなくなるまで登園を控えていただくことは、その時はご家庭の負担になりますが、相互に気をつけ合えば、園で病気をもらってくる危険は減ります。

子どもの病気による休みを取りにくいご事情が多々おありだろうとは思いますが、子どものためにはもちろん、お互いの負担を軽くし合うためにも切にご協力をお願いしたいところです。

<怪我について>
保育園の中でお子さんが怪我をすることが時折生じます。駆け回っていて転んで手足をすりむいた、というような例はままありますし、その場で消毒してバンソウコウを貼っておくことで済むような場合は、お迎えの時お知らせしてご理解をいただいています。

しかし骨折やひどい捻挫、縫合が必要な傷のような重大な事故も、まれに起きることがあります。その場合は直ちに総合病院に運んで診察・治療を受けると同時に保護者に連絡し、来ていただくようにしています。

事故が起きる原因はさまざまで、不可抗力的なこともありますが、遊具や設備の具合、遊ばせ方など後で考えれば、予防の手立てが無いわけではなかったということもあります。

いずれの場合であれ、園としては、手当ての済んだ後できるだけ早い段階で、保護者に事故の際の詳しい状況を、現場の担当者を交えて具体的にお伝えします。そして治療費その他の責任や今後の事故防止についても率直にお話し合いを持ち、ご家庭と保育園との間に疑念や不信を残さないよう誠実に対応するように努めています。

また、怪我が園児どうしのケンカや接触によって起こることもあります

「スコップの取り合いで、Aちゃんが振り回したスコップでBちゃんが切り傷を負った」というような場合です。

また1歳前後の頃には、手近な子どもの手足や時には保育者にも急にかみついてしまう「かみつき」という現象が出ることがあります。家庭にいる子どもにも見られるものですが、集団保育の場では同年齢の子どもがたくさんいて刺激を受けることが多いので興奮しやすいとか、何らかのストレスの発散行動だろうとか、遊び的な面も見られるとか、さまざまなとらえ方がされています。

この時期は、しつけとか聞き分け以前の段階ですから、とにかく保育園が万全の注意でこれを防ぐ責任があります.それでもとっさに起きてしまう場合があり、怪我をした子どもや保護者には本当に申し訳なく思っています。

怪我に際しては原因や状況について情報をすべてオープンに保護者の皆さんにお伝えすることを基本にしています。

他のお子さんが怪我にかかわっていた場合どうするかは、従来から保育園によって考え方が分かれるところでした。

ひとつの考え方として、保育園でのことはすべて保育園の責任として対応し、怪我にかかわったケンカの相手については、子どもたちはお互いにやったりやられたりなのだし、幼児期の子どもは責任とか罪が問題となる存在ではないのだから、誰がやったかは原則として伏せてしまうという方針もあります。

しかし全てを園が取りしきってしまうのは、一見保護者の皆さんにとって楽な面もあるでしょうが、ともすればクサイものにフタの不明朗さや釈然としない感じを残しかねません。

むしろ子どもが保育園の中でトラブルにあったとしたら、やったにしろやられたにしろ何があったのか、くわしく知りたいと思われる方のほうが多いのではないでしょうか。

園としても、怪我にまで至った場合は、やはりそこでの状況をきちんと明らかにして情報を共有しながら、ご家庭と保育園がマナーや責任をしっかりと引受けていくことが大切だと考えています。

先ほどのスコップによる怪我の例でいえば、保育園は事故が起きた状況についてAちゃんのご家庭に具体的な説明をしますし、Bちゃんの保護者にも同様にお伝えします。

Aちゃんのご家庭に怪我を防げなかったことを園としても率直にお詫びすると共に、Bちゃんのご家庭からも、Aちゃんのところに常識的な範囲で連絡を入れていただくのが自然なマナーではないかと思います。

怪我は何よりも怪我をしたお子さんとご家族につらいことですが、保育者も責任感で苦しい思いの中にいます。怪我をさせてしまった子も自分が原因で大変なことになってしまったつらさと動揺で居たたまれない気持ちになっているものです。

だからこそ大人がそれぞれの立場に応じてきちんとトラブルを解決していく姿を示していくことが大事ではないでしょうか。

そして保護者の皆さんとより良い信頼関係を築きながら、保育園は子どもの健康と安全の最善の守り手であるように努めていきたいと思います。

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