2000年7月4日 第2号 「冒険の森」がオープンしました

2019年5月27日

梅雨の晴れ間が、すでに猛暑並の暑さに近いこの頃です。

先週、2週間の予定が1ヶ月ほどかかってやっと「冒険の森」を中心とする園庭の整備ができました。

樹齢300年の大木も立つ森の中に「子どもとりで」やそこから園庭に延びる「ロープウェイ」、小山とトンネル、太い蔓が縦横にからんだ木登りのできる木、が出現しました。

カンカン照りの暑い日には程よい木陰が快適です。3歳以上の幼児クラスにはロープウェイが人気の的です。

1、2歳の子どもたちは小山にウンコラ、ウンコラ登り、頂上に立っては「ヤッホー」と叫んで得意満面の顔をしています。どの顔も輝いていて、「冒険の森」ができたことで外遊びの質も量も一段とパワーアップしたことを実感しているこの頃です。 「森」に加えて、ロープウェイの終点ポールに「登り棒」を取り付け、「タイヤ跳び」も埋め込みました。これらは4歳くらいからのチャレンジでしょうか。

裏手の草滑り場の横はちょっとした崖になっていますが、草滑りに飽きると、ここをよじ登るのが人気のメニューです。そこにロープを取り付けて見ました。

また梅雨が明けるとプール遊びが始まりますが、プールを置くあたりに泥遊び用の五角サークルを作りました。水遊びと並んで泥遊びが自然へのなじみを強めてくれることを願っています。

「きげんのいい子どもに」という園の保育目標について前号でお話しましたが、外遊びの場がどの子どもにとってもきげんよく生き生きと過ごせるものになっているか、昨年より職員でいろいろ話し合ってきました。

その結果、運動能力がグングン伸びてくる3歳から上の子ども達が、身体を一杯に使って夢中になって取り組む手応えのある遊び場を作りたい、木や草や虫にもっと触れ合える自然環境を、園庭の中に取り入れようということになりました。

しかし、怪我の危険にどう対処するかは大きな問題でした。保護者の皆様も樹木や「子ども砦」の高さにご心配を持たれている方があるでしょうし、それも当然のことだと思います。

擦り傷や打ち身などは、日常の活発な遊びの中で無いわけではなく、そのつどご理解をいただいてきましたが、骨折などの大きな怪我は起こらないよう十分に予防しておかなければなりません。

ただ、安全ばかりにとらわれると、遊びが幼稚過ぎたり、退屈で魅力の少ないものになりかねません。かえって遊びたいエネルギーを発散するために、目的なく駆け回ったり、無理な遊び方をして怪我につながる場合もあります。そればかりでなく、この時期に大切な身体づくりが十分にできない心配も出てきます。

転んでも両手が出なくて顔や手を地面に打ち付けたり、ちょっとした凹凸に足をとられて転んだりなど、児童の運動能力が年々低下していると言われていますが、怪我や事故を起こさないように配慮するあまり、子どもたちに自分で自分の身を守る直感的な身のこなしや感覚がつきにくくなっているのかもしれません。

とにかく安全第一にと、無難な子どもの環境が作られがちな中で、今回の「冒険の森」は私たち大人にとっても冒険なのかもしれません。でもあらゆる危険を根こそぎ取り除いてしまうよりも、それを避けたり、克服できる判断力や運動能力を育てることの方が大切だと考えています。

子どもが遊びの中で育って行くとき、その遊びは子どもが真剣に取り組む手応えのあるものほど、心も身体も豊かにたくましく育ててくれます。

子どもが自ら育つ力を信頼して、保護者の皆様のご理解とご協力をいただきながら、子ども達の成長をしっかりと見守っていきたいと思います。

園庭の中が昨年と変わりましたので、運動会も例年とは違った形に工夫して、親子で楽しめるものにしたいと考えています。

この間の園庭の変化についてご意見やご要望がありましたら、今後の参考にさせていただきますので、ぜひお聞かせ下さい。

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