2009年1月30日 第28号 異年齢クラスの充実にむけて -クラスの編成替え-

2019年5月27日

大寒というのにふさわしく、このところ寒い日が続いていますが、園庭からは子どもたちの元気に遊ぶ声が聞こえています。

さて、姫井保育園で異年齢保育を取り入れてから、10年以上になります。はじめは3・4歳の合同クラスをつくり、2年後には3・4・5歳の3年齢合同クラスとなって今に至っています。

異年齢クラスは、子どもたちが自分と違う年齢の子どもと日々かかわりあって暮らす中で、豊かな社会性を無理なく自分の中に育んでいけるねらいがあります。友だち関係が、対等な横並びの関係だけでなく、助けたり助けられたり、相手を思いやったり思いやりを受けたり、と異年齢のあいだには多様なかかわり合いが出てきます。

また、異年齢保育は3年齢を一緒に見る中で、子ども一人一人の発達を息の長いまなざしで支援していくことができます。早くから読み書きができるけど、仲間の気持が読み取れない子、運動は得意だけど、我慢することが苦手な子、嫌いなものが多くゆっくりとしか食べられないけど、年下の子の面倒をよくみることができる子…。十人十色、子どもたちの個性は実にさまざまです。たとえ、障がいがあっても、異年齢の中では一つの個性として、子どもたちに受け止められ、得意分野では仲間の尊敬とあこがれをもって迎えられ、自信となっていきます。

年中までは内気で自信なげな子が、あるいは荒れやすく落着かなかった子が年長になると驚くほどしっかりとしてくるのを見てきました。

子どもの育ちを他の子どもと比べて評価するのではなく、その子自身が自ら育とうとする力を大事にしながら、生活や遊びを見守っていくことが大切だと考えています。

今、青少年の育ちに色々な問題が出てきています。その根底にあるのは、やはり「人とかかわりあう力」の弱さのように思います。最近、小学校との連絡や意見交換をする機会がありましたが、やはりその点が一番心配されていました。

そこで、これまでの異年齢保育の経験をふまえて、さらに充実したものにしていくにはどうしたらいいのかと、東京の異年齢保育の先進園へ施設見学に行ったり、職員間で何度も検討を重ね、4月よりクラス編成を今の3クラスから2クラスに変更することになりました。

今までの幼児クラスの人数はおよそ平均して一クラス24名前後でした。同じ年齢の子は6名で男女3名ずつとなります。一人一人にとっては同年齢の同性の友だちが日々の仲間として柱になるところですから、それが2人というのは少し物足りないところでした。そこは従来クラス間の同年齢活動で補ってきたところでしたが、やはり、日常的なクラスの活動を主体に考えれば、ひとクラスの人数をもう少し多くして32~35名の2クラスとしたいと考えています。このようにすることでクラス内の同年齢が大体10名以上となり、同年齢での活動の柱が太くなることで、異年齢間のかかわりがより広がり活発になっていくことを期待しています。

またクラスの人数が増えるので、それぞれ2名の担任と1名のフリーの職員が付くことになります。2月の半ばまでにはクラスをお知らせする予定です。そら組が無くなり、そら組の部屋はそらルーム(幼児の多目的室)とし、つき組とほし組がそれぞれの保育室になります。今までよりも手狭になりますが、そらルームを最大限生かして活用しながら、室内の遊びの可能性を広げたいと思っています。

そして昨年と同様、今年度も3月には、5歳児のすみれグループは就学に向けて、もも組で年長児クラスとして過ごし、2歳児のもも組の子どもたちは3歳児、4歳児と一緒に2クラスに分かれて、4月からの生活に備えようと思います。3クラスから2クラスへの編成替えで不安やご質問などありましたら、遠慮なくお申し出ください。何より、子どもたちのより良い育ちのために、これからも保護者の皆様と手をたずさえて頑張っていこうと思いますのでご理解とご協力をお願いいたします。

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